重さを計る道具
化学ではさまざまな道具を使って、物質のことを調べます。ですから基本的な道具についても詳しくなっておきましょう。
まずは上皿てんびんから。こちらは重さをはかる有名な機器なので、名前や見た目はご存知のかたも多いかと思いますが、改めて使い方を確かめていきましょう。

上皿てんびんは両方の皿にのせたものの重さのバランス取ることで重さを計っていきます。左右のバランスが取れたとき、針がメモリの中心にきますが、針が止まるまで待つのは時間がかかるので、針がメモリの中心を基準として左右に等しくゆれていると判断できればバランスが取れているとします。

次に説明する手順は右ききの方の場合です。左ききの方は逆に置いて計っていただけるとやりやすいですよ。
【物質の質量を計る場合】
1、計りたいものを左の皿にのせる。
2、計りたいものより少し重そうな分銅から右の皿にのせていく。
※左右の重さのバランスが急に変わると、うでが激しく動き、てんびんを傷めてしまう可能性があるので。
3、右が重そうであれば、より小さい分銅に変えていく。
【薬品を計り取る場合】
1、左の皿に、薬包紙を折って置き、計り取りたい重さの分銅をのせる。
※薬包紙の分の重さは無視したいため、両方の皿に同じ薬包紙をのせる
2、右の皿に薬包紙を置いて、その上に薬品を少しずつのせてつり合わせる

さいごに、一方の皿をもう一方に重ねて置き、かたづけ完了です。

体積を計る道具
体積を計る代表的な道具として、「メスシリンダー」があります。はかりたいもの(液体)をメスシリンダーに入れてメモリを読めば体積が分かります。
注意として、まず水平の台にメスシリンダーを置きます。目の位置と液面の高さを同じにして、1目もりの10分の1まで読み取りましょう。

体積を計る取る道具
体積を計りながら、適量を滴下できる道具として、「こまごめピペット」があります。
こまごめピペットの一方にはゴム球があり、これ押したりゆるめたりすることで液体を出し入れします。まず、ゴム球を押した上で目的の液体にこまごめピペットをつけ、ゴム球を押しをゆるめます。すると、目的の液体をこまごめピペットで吸い取れます。
そして、取った液体を滴下するには、力の加減をしながら再びゴム球を押します。

火をおこす道具
化学の実験では熱するという場面は頻繁にあります。火で熱するのが一般的ですが、それには「ガスバーナー」を利用します。大変よく利用する器具であり、火という危険なものを扱うという理由からも、使い方をよく理解しておいてください。
まず、小学校時代に習った、火をおこすための3つ要素を覚えているでしょうか?「酸素」「燃やすもの」「発火点以上の温度」です。
ガスバーナーにおいて、酸素は「空気調節ねじ」により、まわりの空気を入れることで用意します。さらに、燃やすものはガスです。ガスはガス栓からガスバーナーに入ってきて、「ガス調節ねじ」によりその量を調節します。
そして、空気とガスが混じったものがガスバーナーの上の口から出てくることになります。ここにマッチなどで既につけた火をこの口に近づけてガスバーナーに火をつけます。この作業が発火点以上の温度をつくることに相当します。

それではガスバーナーの使う手順を説明します。
【火をつける場合】
1、空気・ガス調節ねじの2つがしっかりしまっているか確認
2、ガスの元栓をひらく
3、マッチに火をつけて、ガス調節ねじをゆるめて火をつける
※ガス調節ねじをゆるめることで入ってきたガスとガスバーナーの口付近にある空気が混ざり火がつく
4、空気調節ねじをゆるめて、炎が青白く、ぶれない細長いかたちにする
※炎の温度や勢いは空気の量によって調節する。炎は赤より青白くなるほうが温度が高い。
【火を消す場合】
1、ガス調節ねじを押さえて、空気調節ねじをしめる
2、ガス調節ねじをしめる
3、元栓をしめる