物質の状態

同じ物質でも温度などによって、いろいろな見た目になります。例えば、水を例に考えると分かりやすいと思います。水を冷凍庫に入れて凍らせると、0℃で氷になります。一方で水を熱すると100℃で蒸発し、水蒸気になりますよね。水と氷も、水と水蒸気も、氷と水蒸気も見た目は違うけれど(水蒸気は見えませんが)、同じ水です。そして、水に限らずどの物質も温度によってこのように見た目(状態)が変化していきます。

物質の状態はふつう、水の例で示したように3パターンとなります。状態は、氷のように形や体積が変わらない「固体」、水のように体積は変わらないが形が変わる「液体」、水蒸気のように形も体積も変わる「気体」の3パターンです。そして、状態が変化することを文字通り「状態変化」といいます。

物質の状態

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状態変化について

さらに、固体⇔液体、液体⇔気体、固体⇔気体、の各変化にも名前がついています。固体→液体は「融解(ゆうかい)」、固体←液体は「凝固(ぎょうこ)」、液体→気体は「蒸発(じょうはつ)または気化(きか)」、液体←気体は「液化(えきか)」、固体⇔気体は「昇華(しょうか)」といいます。

特に、液体にならず、いきなり固体⇔気体ということも物質によってはあり、最もなじみ深い例は二酸化炭素です。二酸化炭素の固体は通称「ドライアイス」と呼ばれており、腐りやすい食べ物を一時冷やしておくために利用されています。

アイスクリームを買ったときなど、家まで溶けないようにお店の人がつけてくれるアレです。あれが氷なら、溶けてしまうと液体の水になって、せっかく買ったアイスクリームがべちょべちょになってしまいますが、ドライアイスは液体にならず、二酸化炭素の気体になるのでべちょべちょにはならないという良さがあって、よく利用されているんですね。また、二酸化炭素は人間の吐く息にも含まれている無害のものなので、ドライアイスが溶けても安全というわけです。

話が脱線しましたが、もうひとつ。状態変化するのは温度によりますが、状態変化するときの温度にも名前があります。固体⇔液体のときの温度は「融点(ゆうてん)」、液体⇔気体のときの温度は「沸点(ふってん)」といいます。

状態変化

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状態変化と性質の変化

それでは、なぜ状態が変化するのでしょうか?もう少し深く理解していきましょう。

再び水を例にとって考えてみます。水は水分子と呼ばれるすごーく小さな粒がすごーくたくさん集まって水になっています。この集まり具合によって、状態が変化します。ほとんど水分子ひとつひとつがバラバラに飛び交っている状態が水蒸気(気体)の状態です。水分子どうしの間があいていて、しかも水分子ひとつはすごーく小さいので目には見えず、なので水蒸気は見えません。

この水分子がある程度集まってカタマリをつくっているのが水(液体)です。カタマリになっているので、目に見えるようになっていますが、集まり具合はまだ弱いので、ブヨブヨと変形します。

そして、もっとしっかり集まっているのが氷(固体)です。ここまで集まるとカチッとしているので簡単には変形しません。

このことは水以外の物質でも同じで、集まり具合は主に「温度」によって決まります。温度は物質をつくっている小さな粒(例えば水でいえば、水分子のこと)の「元気の度合い」と考えればよいと思います。温度が高ければ、小さな粒ひとつひとつが元気いっぱいなので、バンバン動いており、集まり具合も弱く、この状態が気体です。温度がだんだん低くなると、元気もなくなっていくので、小さな粒があまり動かず、集まり具合も強るので、液体、固体と状態が変わるのです。

つまり、状態変化は主に温度によって起き、温度が高くなるにつれて、固体→液体→気体(固体→気体)というふうに変わっていきます。そして、「質量」「体積」「密度」の変化についても

質量:変わらない。物質をつくる小さな粒が温度変化によって、いきなり消えたり現れたりしないため。

体積:温度が高くなるほど大きくなる。温度が高くなると物質をつくる小さな粒が元気に動くので広がる。

密度:温度が高くなるほど小さくなる。温度が高くなると体積が大きくなり、小さな粒の密集度が小さくなるから。

というふうに変化していきます。

各性質の変化

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